水鳥が気まぐれに、の話。

話したいことなんて話せたことないし、
伝えたいことなんて見つかったことがない。


あたしは いつも。
つい そんな不満を込めては、
流れゆく会話を濁し、淀ませる。


その汚れた川に映るあなたの顔を
水鳥が気まぐれについばむ時だけ、
あなたの口元は笑顔のように見えるけど、
それは歪み、なのだということを
あたしは認めないといけないのです。