めるみほしきなお芝居3 〜アニー・ホール〜

過去の私、「映画=お芝居」という捉え方をしているのか、、と少し赤面。

早いところ、タイトル変えます。。


突然、映画が観たかったので、何枚かDVDを借りてきました。

このところ、映画は映画館で鑑賞していたので、DVDで観るのは久し振り。


まずは、ウディ・アレンの『アニー・ホール』。

批評家たちから、彼の最も優れた作品の一つとしてよく挙げられますが、

本人が選ぶ比較的満足している作品リストには載っていないようです。


月並みの表現ですが、いわゆる等身大の恋愛を着飾らずに描いていて、

特にこれといって感動するシーンがあるわけではないところが素晴らしい。

恋愛なんてこんなものでしょ?と言っているかのよう。

最初はうまくいっているようでも、気がつくと些細なことで大もめになり、

一緒にいることを心から楽しんでいるのに、どうしても口を開くと皮肉ばかり。

ウディ・アレン扮するアルビーが求婚するシーンは、実に自然な一場面でした。


ヒロイン役のダイアン・キートンが、また非常に微妙な女性を演じていて、

この人じゃないといけない!と思わせない魅力の抑え方が効いていました。


また、ストーリー以外の点では、回想シーンの人々と話をさせたり、

いつもの長回しの中では、ウィットな会話を盛り込み、

一部アニメーションを挿し込んだり、心の声すらも字幕に表示したり、

映画ならではの工夫が盛り込まれていました。

それらが、彼特有のテンポを生んでいます。


最後に、名言と言われる台詞が含まれた最初のシーンなどを貼ります。

こういうアップされた(つまり、選ばれた)シーン観て思うのは、

何だかんだ鑑賞者の印象に残る場面って一緒なのかもしれないということ。



オープニングの場面


回想シーンに現在の主人公が入り込む場面


よくあるカップルの出逢いからその後を描写しただけの作品だったのに、

それでも2時間惹きつけられたのは、やはり彼の敏腕によるものでしょう。