ハンカチ落としの鬼、の話。
私は数か月前に、またもや職を手放し、
更には、身近だった人や地域と距離を置き、
今は何にもない生活に身を委ねている。
ここ数日は、この生活にうまく順応できず、
ハンカチ落としの鬼のように、輪に入りたいが、
誰を、何を、引きずり落とせばいいか分からず、
輪の外をぐるぐる走り回っている気分だ。
でも、きっとその不安に駆られて、いそいそと
輪に潜り込んで安心しようとするのは正しくない。
正しくないもので心の穴を埋めると、
それはきっと、いつか、暴れだしてしまうから。
そのことばかりは、さんざん体に染みついている。
ところで、先日、東京サドベリースクールという
オルタナティブ教育を実践している団体の説明会に行った:
ここにいる子供たちについてはまた別に書くとして。
カリキュラムも授業もテストもない、その学校では、
子供たちがしたいことをさせる、がモットーである。
つまり、何がしたいか分からない子供たちは、
毎日「自分は何をしたいのだろうか」という
不安に駆られながら、日々を過ごすそうだ。
きっと今の私の心境は、そこに通う子供たちに近いのだろう。
そして、私は思い出す。そこに通う高校1年生の言葉を。
「悩むべきタイミングが、人生の早い段階で来てくれて良かった」と。
そうだ、今の不安は未来の私のためなのだ。
ここでしっかり、この不安に打ち勝ちながら、
自分と向き合って、そのための行動を取れば、
未来の私は、きっと今の私に感謝してくれるだろう。