3という数字は大きいのか小さいのか、の話。

3、という数字は大きいのか小さいのかについて、
いつまでも答えを決めずに悩んでいたいから、
それを百遍でも試し続けるのです。


一文字の漢字の契りのもと、時代も国籍も越えて、
身を寄せ合いながら並べられる名前たちと物語たち。


あまり見かけたことがない大きなサイズの印字も、
どのブックカバーも着こなせない独特な寸法も、
自らがまとうカバーすら脱ぎ捨てたいと叫んでいる木版画の表紙も。
これら可愛げのある生意気さが、
長い年月をかけて熟成された短篇たちに吹き込まれる。


それだから、本当はそのすべてを等しく愛したいのだけど、
どうしても生まれてしまう思い入れの強弱から成る
折れ線グラフこそが、あたしの心電図なのでしょう。


百年文庫さんへ