肌にスイカ汁の染みを、の話。

あなたは掃除機のように様変わりし、
たくさんのサクランボをどんどん籠に集め、
あたしは その瞬間にいつも遭遇してしまうから。


その度に、
あたしが捧げた甘いスイカから したたる汁は、
あたしの肌にうっすらと染みを残していくけれど、
それを泣き跡、だと見せかけるのをぐっとこらえ、
あなたにおいしいおいしいと舐めてもらう日を
あたしは今か今かと待っているのです。