落ち込みは性的なうずうず、の話。
電車とホームの隙間。
普段は何でもなく見えるのだけど、
たまに吸い寄せられるような気持ちになり、
何かの入口のように思えてくるのです。
でも、それは何かを終わらせたいとか、
きっとそういう深刻な話ではなく、
その狭い隙間をくぐり抜けるのは
窮屈で心地良さそうだなとか、
その先の暗闇がぽかぽかしてそうだなとか、
こここそが居場所かもしれないという
何となく訪れる感覚が正体なのです。
性的なうずうずの可能性もありまして。
落ち込み、というのはそういうもので、
そこに身を寄せると、暗いから安心できて、
狭くて窮屈で何だかとっても暖かくて、
激しかろうが静かだろうが静寂に属する場所で、
何だか身体が締め付けられるのが癖になり、
そこに留まることがやめられなくなるのです。
やっぱり、落ち込みは性的な感覚なのかもしれません。